昨年度の星空観察会でお世話になった井原市美星町が、この度日本で3番目の星空保護区に認定されました。
まず何よりも、おめでとうございます!
星がよく見えるところとして活動させてもらいましたが、改めて海外からも認定されて、いいところで活動させてもらえたと思います。
自宅近くでは明るすぎて見えませんが、星空観察会で初めて天の川を見た子ども達や、私自身も久しぶりに天の川を見れたことを思い出しました。
また、星空保護区としては日本で3番目ですが、「ダークスカイ・コミュニティ」としてはアジア発との事です。
正直、違いがわかりづらかったので資料とともに簡単にまとめておこうと思います。
星空保護区
星空保護区の認定(ダークスカイプレイス・プログラム)は、国際ダークスカイ協会による「光害の影響のない、暗く美しい夜空を保護・保存するための優れた取り組みを称える制度」です。
日本では「星空保護区」とまとめていますが、ダークスカイプレイス・プログラム自体は対象地域によって5つのカテゴリに分類されています(そのうち1カテゴリはダークスカイ認定が受けられない場所向けのため、ダークスカイは実質4カテゴリ)。
日本で最初に認定された星空保護区は「西表石垣国立公園」で、ダークスカイプレイス・プログラムのうち、「ダークスカイ・パーク」として認定されています(西表石垣国立公園、日本初の「星空保護区」に認定)。
また、2番目に認定された神津島も西表石垣国立公園同様に「ダークスカイ・パーク」として認定されています(神津島、国内2番目の星空保護区に認定)。
その中で、美星町ではダークスカイプレイス・プログラムうち、「ダークスカイ・コミュニティ」として認定されたため、星空保護区の認定は国内3番目ですが、アジア発の「ダークスカイ・コミュニティ」での認定になっています。
ダークスカイ・コミュニティのすごいところ
「ダークスカイ・コミュニティ」は認定対象が町や市といった自治体単位になるため、「質の良い屋外照明の使用に関する条例の施行、光害についての活発な教育啓発活動、地域住民の夜空保護への支援など」が認定には必要になります。
そのため、行政だけでなく、美星町に暮らす住民の皆さんの取り組みも必要になっています。
2021年11月現在の星空保護区認定数では「ダークスカイ・コミュニティ」が世界34地域、「ダークスカイ・パーク」は世界108カ所と、「ダークスカイ・コミュニティ」の認定数がまだ少ないことからも認定されるまでのハードルが高いことがわかります。
もちろん、「ダークスカイ・パーク」の認定も素晴らしいことですが、何よりも地域に暮らす皆さんが協力して認定されたという点が私はすごいと思っています。
美星町の取り組み
こちらは星空観察会の時に作った子ども達向けの説明資料です。
資料作成時はまだ星空保護区の申請前でしたが、1989年に日本で初めての光害防止条例を制定するなど、以前から住民の皆さんとの取り組みを行っていました。
井原市プレスリリース「星空保護区(コミュニティ部門)」の認定に関するお知らせ
最後に
改めて、同じ県内で国際的にも認められた地域があることは素晴らしいと思います。
穝子ども会でも、また星空観察の機会を作って子ども達にきれいな夜空を見てもらい、そのために必要なことと自分たちの住環境とのバランスを考えてもらいたいと思います。
星空観察体験(実施レポート)のリンクは「令和2年度 夏の星空観察について」ですが、もう少しすると冬の星空観察も掲載されると思うため、冬休みには子ども達に改めて連絡しようと思っています。
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